対角6.46mm (1/2.8型) 正方画素型カラー用CMOSイメージセンサ

IMX290LQR, IMX291LQR

1080p対応、可視光感度+近赤感度向上 裏面照射型CMOSイメージセンサ

ソニーでは産業機器向けに、可視光領域と近赤外領域の感度を向上させた有効約213万画素の裏面照射型CMOSイメージセンサ「IMX290LQR, IMX291LQR」を開発しました。
産業機器向けカメラのフルHD化を実現しつつ、さらなる低照度画質向上のため、裏面照射型構造と近赤外感度向上技術を組み合わせた新規2.9µm角単位画素を開発しました。これにより、当社従来品 (IMX236LQJ)※1から2倍以上の可視光領域感度と、3倍以上の近赤外領域感度を実現しました。また、2種類のWDR (Wide Dynamic Range) 技術も搭載し、撮像性能向上を実現しています。
今回はDOL (Digital Overlap) -WDR機能を搭載した「IMX290LQR」と、DOL-WDR非搭載の「IMX291LQR」の2種類のラインアップを用意しました。

※1:2013年8月 製品情報参照

  • 裏面照射型構造 2.9µm角単位画素
  • 高感度特性 (従来比2倍以上)
  • 近赤外領域の感度向上 (従来比3倍以上)
  • WDR対応 (複数回露光方式WDR,DOL-WDR)
  • 多彩なインタフェース (CMOSパラレル/低電圧版LVDSシリアル/MIPI CSI-2)

Exmor R

* Exmor Rは,ソニー (株) の商標です。列並列A/D変換方式を採用したExmor™の画素の基本構造を裏面照射型にすることで,感度や低ノイズなどの撮像特性を大幅に向上させたCMOSイメージセンサです。

STARVIS

* STARVISは,ソニー (株) の商標です。STARVIS (スタービス) は,1µm2あたり,2000mV以上 (カラー品,706cd/m2光源撮像時,F5.6,1s蓄積換算) の感度を有し,可視光領域に加え近赤外領域までの高画質を実現した,監視カメラ用途CMOSイメージセンサ用 裏面照射型画素技術です。

裏面照射型構造 + 近赤外領域感度向上

産業機器向けカメラに求められる性能として、低照度下での感度特性と近赤外領域での感度特性があります。今回、裏面照射型構造を採用しつつ、フォトダイオード領域を拡大することで、従来の表面型構造と比較してその両方の感度性能を同時に向上させました。
また、同等画素サイズの近赤外領域を感度アップした当社従来製品 (IMX236LQJ) と比較して、可視光領域で2倍以上、近赤外領域 (850 nm) で3倍以上の感度特性向上を実現しました (写真-2) 。

WDR機能

IMX290LQRは、複数回露光方式とDOL方式の2つのWDR機能に対応しています (IMX291LQRは複数回露光方式のみ対応) 。
複数回露光方式では、露光時間の異なる2フレームもしくは4フレームを1セットにした出力を行います。その際、露光時間だけではなくゲインもフレームごとに設定できます。
DOL方式では、蓄積時間の異なる最大3フレーム分のデータをラインごとに交互に出力します。センサの後段でISP (Image Signal Processor) などによる専用信号処理を行うことで、複数回露光方式と比較して、低照度時の画質を改善できます

多彩なインタフェース

IMX290LQR, IMX291LQRでは、多様なニーズに対応するため、3種類の出力インタフェース(低電圧版LVDSシリアル/MIPI CSI-2/CMOSパラレル)を搭載しました。低電圧版LVDSシリアルでは出力データレートが最大445.5Mbps/ch、出力チャネル数は2ch/4ch/8chから選択可能です。MIPI CSI-2では出力データレートが最大891Mbps/laneで、出力チャネル数は2lane/4laneから選択可能です。CMOSパラレルでは出力データレートが最大74.25Mpixel/sとなります。

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写真-1 IMX290LQR出力画像例

条件:400 lx F1.4 (フルHD画像 60 frame/s)

写真-1

IMX290LQR (内部ゲイン0 dB)

写真-2 当社従来品との比較

条件1:0.08 lx F1.4 (フルHD画像 30 frame/s)

写真-2-1

従来品IMX236LQJ
内部ゲイン48 dB

写真-2-2

IMX290LQR
内部ゲイン63 dB

条件2:0 lx (850 nm IR光照射) F1.4 (フルHD画像 30 frame/s)

写真-2-3

従来品IMX236LQJ
内部ゲイン0 dB

写真-2-4

IMX290LQR
内部ゲイン0 dB

表-1 素子構造
項目 IMX290LQR / IMX291LQR
出力イメージサイズ 対角 6.46 mm (1 / 2.8 型) (フルHD mode)
対角 4.31 mm (1 / 4.2 型) (HD720p mode)
有効画素数 1945 (H) × 1097 (V) 約213万画素
1305 (H) × 729 (V) 約95万画素
ユニットセルサイズ 2.9 µm (H) × 2.9 µm (V)
オプティカル
ブラック
水平方向 前0画素、後0画素
垂直方向 前10画素、後0画素
入力駆動周波数 74.25 MHz / 37.125 MHz
パッケージ 110-pin LGA
電源電圧 VDD (標準値) 2.9 V / 1.8 V / 1.2 V
表-2 撮像特性
項目 備考
感度 (F5.6) 標準値 1300 mV 1/30s 蓄積
飽和信号量 最小値 914 mV Tj = 60 °C
表-3 基本駆動モード
モード インタフェース ADC フレームレート (Max.) ビットレート (Max.)
フルHD
1080p
低電圧版LVDS
シリアル8ch
10 bit 120 frame/s 445.5 Mbps/ch
低電圧版LVDS
シリアル8ch
12 bit 60 frame/s 222.75 Mbps/ch
CSI-2 4lane 10 bit 120 frame/s 891 Mbps/lane
CSI-2 4lane 12 bit 60 frame/s 445.5 Mbps/lane
CMOS Parallel 10 bit / 12 bit 30 frame/s 74.25 Mpixel/s
HD720p 低電圧版LVDS
シリアル4ch
10 bit 120 frame/s 594 Mbps/ch
低電圧版LVDS
シリアル4ch
12 bit 60 frame/s 297 Mbps/ch
CSI-2 4lane 10 bit 120 frame/s 594 Mbps/lane
CSI-2 4lane 12 bit 60 frame/s 297 Mbps/lane
CMOS Parallel 10 bit / 12 bit 60 frame/s 74.25 Mpixel/s

※ 本資料に記載されております規格等は、改良のため予告なく変更することがありますので、ご了承ください。

VOICE

設計者集合写真 (吉田、岩本、梶山、田渕、豊島)

IMX290LQR, IMX291LQRは、裏面照射型構造、近赤外感度向上技術、高変換効率画素、新WDR機能など、ソニーの持つイメージセンサ技術を集結した、究極の産業機器向け高感度フルHDセンサとして誕生しました。通常照度下はもとより、低照度/近赤外光環境における既存カメラとは一線を画す視認性、高感度センサが映し出す最高の1080p映像をぜひ体験して頂きたいと思います。