CCDイメージセンサー: Charge Coupled Device Image Sensor

CCDは1969 年にベル研究所で発明された、シリコン酸化膜上に多数の転送用電極を配列し、電荷 (電子のかたまり) を転送するデバイスです。
ソニーでは1970年に電子の目"CCD"の開発を開始して以来、ソニーを代表する先進技術としてデジタルAVの可能性を切り拓いてきました。CCDイメージセンサーは、光を感知する受光部 (センサー) と垂直転送部 (垂直レジスター) 、水平転送部 (水平レジスター) から構成されます。

CCDの構成

例) IT型CCD

受光部(センサー):受光した光を電荷に変換する CCD転送部:(垂直/水平)受光部で発生した電荷を転送する 出力アンプ:信号電荷を電圧に変換して出力する

上記は、CCDで最も一般的に用いられているインタライントランスファー型 (IT型) の構成図です。

センサーの構造

オンチップマイクロレンズ:入射光を効率よく集光する オンチップカラーフィルター:センサーに入光する色を選択する 内部レンズ 遮光膜 ポリシリコン センサー:入射光を電荷に変換する 垂直レジスター:電荷を垂直方向に転送する

オンチップマイクロレンズ

イメージセンサーの各画素上に形成されたマイクロレンズのことで、見かけ上の開口率を大きくする利点があります。
このため、ユニットセルサイズが小さくなっても、オンチップマイクロレンズを形成することにより光の集光効率を改善でき、感度を大幅に向上させることができます。また、スミアに対しても大幅に低減させています。

オンチップマイクロレンズ

オンチップカラーフィルター

オンチップカラーフィルターは、各画素のセンサー上部に形成されている色選択用フィルターです。イメージセンサーはそのままの受光では白黒の明暗情報しかありません。このため、オンチップカラーフィルターを通して各画素に色の情報を持たせ、映像信号をカラー化しています。 (白黒用のセンサーにはオンチップカラーフィルターは不要となります)

一般的に、オンチップカラーフィルターの構成には原色フィルター (赤・緑・青) 、補色フィルター (黄・水色・赤紫・緑) があり、イメージセンサーの用途によってフィルター内容を使い分けています。原色フィルターは色再現性、補色フィルターは解像度に有利であり、原色フィルターはデジタルスチルカメラ、補色フィルターはビデオカメラで多く使われています。

原色ベイヤカラーフィルター配列 補色市松カラーフィルター配列

セキュリティーカメラの性能向上を実現するSuper HAD CCD技術

セキュリティーカメラの分野では、高感度や低ノイズが常に求められています。24時間365日、さまざまな環境で使用されるには、耐光性含め、性能や信頼性が重要視されます。また、低照度条件下での感度も重要視されます。

ソニーのCCDが高感度を誇るSuper HAD CCDは、セキュリティーカメラ業界において広く採用いただいているデバイスです。高性能CCDイメージセンサーであるHAD (Hole-Accumulation Diode) センサーにソニーで開発した半導体技術を導入して感度を大幅に向上させました。
この感度の改善を行ったのがSuper HAD CCD IIです。Super HAD CCD IIは、画素微細化で培った加工技術や設計技術を導入することで、CCDイメージセンサーの構造を改良して、1µm2あたり1000mV以上 (カラー品F5.6/白黒品F8、1s蓄積換算) を実現し、当社従来品に比べ+6dB以上の感度向上を達成しました。
具体的には

  • 開口率の拡大とオンチップマイクロレンズの形状、および高さを改善することで、フォトダイオードへの集光率が大幅に向上
  • レンズF値を開放側にした際に発生する斜め光増加による集光率の低下を抑制
  • センサー領域の拡大により、効率よく光電変換することが可能

を実現しています。

※HADセンサーとは、「Hole-Accumulation Diode (ホール・アキュムレーション・ダイオード) センサー」の略で、n型基板、Pウェル、nダイオードセンサー表面に正孔蓄積層"P+"を付加した、ソニー独自のセンサー構造です。
これによりセンサー表面から発生する暗電流を大幅に抑えることができ、またn型基板に電子を抜く縦型オーバーフロードレインを採用することで、世界で初めてインタライン方式の可変速電子シャッターを実現しました。

Super HAD CCDの構造および感度特性比較 条件:赤外線LED照射

セキュリティーカメラの感度向上を実現するEXview HAD CCD技術

セキュリティーカメラや車載カメラの分野では、暗闇での環境下でも高感度に撮影したいというニーズがあります。 波長の長い近赤外光領域の光は、半導体シリコンの深部で光電変換するため、従来のHADセンサー構造では、光電変換された電荷を効率よくセンサーに集めることができませんでした。
このEXview HAD CCD構造の採用により、従来無効だった近赤外光領域の電荷を映像情報として使用することが可能となり、大幅に感度が向上しました。
これにより、人間の目には見えない近赤外光を被写体に照射することで、暗視での撮影も可能となり、セキュリティーカメラ、車載カメラ、科学計測カメラ等幅広い分野に応用が可能です。

撮影比較例 従来のソニー CCD EXview HAD CCD 2


* Super HAD CCDは, ソニー (株) の商標です。 このSuper HAD CCDは, ソニー (株) の高性能CCDイメージセンサであるHAD (Hole-Accumulation Diode) センサに, ソニー (株) で新規開発された半導体技術を導入し, 大幅に感度を向上したCCDイメージセンサです。


* Super HAD CCD IIは, ソニー (株) の商標です。このSuper HAD CCD IIは, ソニー (株) の高性能CCDイメージセンサであるHADセンサの感度 (標準値) において, 1µm2あたり, 1000mV以上 (カラー品 F5.6/白黒品 F8, 1 s蓄積換算) を実現したCCDイメージセンサです。


* EXview HAD CCDは, ソニー (株) の商標です。HAD (Hole-Accumulation Diode) センサを基本構造とし, 近赤外光領域まで含め, 大幅に光の利用効率を向上したCCDイメージセンサです。


* Exview HAD CCD IIは, ソニー (株) の商標です。Exview HAD CCDの構造を基本とし, 感度 (標準値) において, 1µm2あたり, 1000mV以上 (カラー品 F5.6/白黒品 F8, 1 s蓄積換算) を実現し, かつ近赤外領域まで含め, 光の利用効率を向上したCCDイメージセンサです。